日立市諏訪町産廃処分場反対

日立市諏訪町の産業廃棄物最終処分場建設に反対するブログです。

市長要望しました

8月31日、市長に対し産廃最終処分場建設を認めないよう要望

 県産業廃棄物最終処分場建設に反対する連絡会は、8月31日、小川春樹日立市長に対し「諏訪地区への県営巨大産業廃棄物最終処分場の建設に反対する要望書」を提出しました。

 〈要望項目〉

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1、茨城県知事に対し、日立市内への最終処分場建設を受諾しない立場での意見具申をすること。

 2、日立市として、市民の意見を聞く会を小学校区単位に開催する等、市長は十分に市民の意見を集約すること。

 

 さわやかな空気、きれいな水、静音そして落ち着いた生活の確保は、私達が日常生活を営む上で欠かせないものです。日本国憲法は、国民の健康で文化的な暮らしを保障すると明文化しています。

 しかし、去る5月26日、突然、茨城県は、笠間市にある県産廃処分場「エコフロンティアかさま」の後継処分場候補地として、日立市諏訪町の日立セメント㈱太平田鉱山跡地を指定しました。

「エコフロンティアかさま」は、2005年の操業開始時、日本最大の公設産業廃棄物処分場で、県内外から、有害産業廃棄物や放射性廃棄物も受け入れています。それが、2025年頃には満杯となるため、処分場を(地元要望があれば焼却施設も)建設するというものです。

 現在、私達は、コロナ感染症パンデミック(世界的大流行)の中で、3密を避ける等苦しい状況にあります。患者は増加し、茨城では500人を超えております。この様な中で、県当局が、市の施設で、諏訪町を中心に住民説明会を40回近くも行っているのは、矛盾した対応と言わざるを得ません。
 一方、日立市議会は、3月から常任委員会、そして、特別委員会を非公開とし、市民の知る権利を著しく侵害しています。

 この間、私達は、「エコフロンティアかさま」を見学し、公開されている同事業団の資料等を分析しましたが、茨城県並びに一般財団法人茨城県環境保全事業団の説明は合理性を欠いていることに気づきました。私たちは、故郷日立を未来永劫、人々が安心して暮らせる土地とするために、要望をいたします。

 

〈要望の理由〉


1、「エコフロンティアかさま」への出入り車両数は、県が説明した一日100台よりはるかに多く、更なる交通渋滞、環境悪化、生活の質等の後退につながります。
*出入り車両は、産業廃棄物や一般廃棄物の収集運搬車(大型車や小型車)、職員車両等であるが、2018年、2019年に調査した8回の車両数は往復で429(178)台~574(298)台であり、一日平均車両数は486台(224台)である。(「第19回「エコフロンティアかさま」環境保全委員会(令和2年3月8日)資料」による。カッコ内は大型車。)

2、「エコフロンティアかさま」は、焼却施設と管理型最終処分場とを有しているが、ダイオキシン類などの有害物質や放射性物質、さらには大腸菌類等によって、大気、土壌、そして地下水等の環境が有意に汚染されている。
茨城県は、これ等の殆どを基準内としているが、「エコフロンティアかさま」の「モニタリング井水」や「地下水」のダイオキシン類の平均濃度が、全県域を対象とした地下水の環境調査の平均値の倍近くに達している等、今後の深刻な事態を予測している。(「令和元年度茨城県環境白書」及び「第19回「エコフロンティアかさま」環境保全委員会(令和2年3月8日)資料」による。)

3、 産業廃棄物最終処分場の候補地は日立市内で最も管内人口が多く、密集度も高い多賀支所管内にあり、候補地としては全く不適当である。

4、 太平田鉱山跡地は沢地であり、水が流れ、或いは溜まるため、河川及び地下水への広範囲の汚染が避けられない。

*「エコフロンティアかさま」とは違って、太平田は石灰岩(水成岩)層であり、化学的、物理的に変化に富むため、汚水の地下浸透など先々への影響は計り知れない。
なお、多賀地区の民家及び事業所の水源は、古来、地元の多賀山地に降った雨水であり、地下水であった。昭和30年代後半までは、地下水(井戸水)や沢水が生活用水であり、産業用水でもあった。久慈川の河川水を水源とする水道水の利用はそれ以降のことである。 2011年3月の東日本大震災時には市の水道が7日~10日間程断水したため、井戸水等に頼ったことは記憶に新しい。
また、昨夏、久慈川渇水で水道水源の確保が懸念されたが、将来を見通せば多賀山地を水源とする地下水の保全活用は極めて重要である。

5、 太平田は、東海第二原発から12㌔ほどの位置にあり、30㌔圏内が過酷事故発生時の立ち入り禁止区域内であるから、産業廃棄物最終処分場の新設は不適切である。設置された場合には管理が不可能となり、公衆衛生上の大問題が発生することになる。

  

 

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